Shooty

ベルギーでサプライズと称されるファンタジスタ・森岡亮太とは?

Dr.Wildcat

2018/02/05 08:15

2018/02/04 21:25

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NEWS

今シーズンはとある日本人選手が欧州サッカーシーンを賑わせている。
その男は、日本代表MF森岡亮太。

Jリーグではヴィッセル神戸に在籍。司令塔を努めチームの顔として活躍し、遡ること約3年前に東欧へ旅立った男がここにきて注目を集めている。昨年11月の欧州遠征でも2015年以来の代表復帰を果たすなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの彼を改めて紹介したい。

チームの顔として闘ったヴィッセル神戸時代

2009年11月、京都府立久御山高等学校の3年生時にヴィッセル神戸へ入団。
1年目のシーズン後半戦第27節名古屋グランパスエイト戦でデビューし、2年目の10月の天皇杯2回戦三洋電機洲本戦で公式戦初ゴールを決める。この試合では初得点だけでなく、ハットトリックを決める大暴れをしており、シーズン終盤ではリーグ公式戦でも3点を決め順調に攻撃的プレーヤーとしてのスキルを養っていった。

転機が訪れるのは2013年シーズン。チームは2006年シーズン以来のJ2に降格する中で、チームの顔となる背番号10番を背負うことになる。同シーズンは怪我にも苦しみ、途中交代の場面も多かったが通算5得点6アシストで1年でJ1に返り咲く。

翌年2014年シーズンはリーグ戦全試合にフル出場し、攻撃面で絶対的な司令塔として君臨。
同年には元日本代表監督のハビエル・アギーレ氏によってA代表に初選出され、9月のキリンチャレンジカップ・ウルグアイ戦で代表戦初出場をはたす。
同時期に、香川真司が離脱していたこともあり代表でも10番を背負うことにもなった。

神戸のファンタジスタの舞台は欧州で飛躍する

着実にステップアップを重ねる中で、2016年初頭にポーランド1部・シロンスク・ヴロツワフへ完全移籍。神戸のファンタジスタは24歳で欧州の地を踏むこととなる。背番号はここでもエースナンバーの10番を背負ったことからチームの期待は大きかった。

初年度からチームの中心となり、2015〜16シーズンは途中参加ながら15試合7得点2アシストを記録。2016〜17シーズンは、36試合に出場して8得点9アシストを記録し当時のキャリアハイを残す。

ポーランドにおける2年間の実績が評価され、2017年6月にベルギーリーグ1部のワースラント=べフェレンへ移籍。ここで彼の実力が欧州のマーケットを徐々に騒がせることとなる。
8月の第2節YRKVメヘレン戦で移籍後初ゴールを記録すると、あれよあれよとチームの中心となり前半戦2で7ゴール11アシスト。

加入当初無名であった日本人選手が大爆発したことで、ベルギー国営放送『RTBF』が選ぶ前半戦ベストイレブンにも選出。その実力はハリルホジッチ監督も認め、11月の欧州遠征(ブラジル戦、ベルギー戦)に3年ぶりの復帰を果たす。ワールドカップイヤー前年にとてつもない逸材が現れたのである。

王者のチームRSCアンデルレヒトへの移籍、そして代表のゲームメーカーとしての期待

そしてこの前半戦の結果を受け、とてつもない出来事が彼にやってきた。2018年1月、名実ともにベルギーリーグの王者クラブとして君臨するRSCアンデルレヒトへ移籍が決定。背番号はなんと10番。リーグ3位ながら37得点と低迷する同クラブが、森岡に攻撃陣の柱となるべく大きな期待をかけていることがよくわかる。

ここまで森岡亮太の軌跡をまとめてみたが、改めて今の海外日本人選手の中では乾貴士(エイバル/スペイン)と並び最も勢いのある日本人選手ではないだろうか。
代表において、長年攻撃のタクトを振った本田圭佑(CFパチューカ/メキシコ)がベテランの領域に入り、香川真司(ボルシア・ドルトムント/ドイツ)が徐々にコンディションを上げつつある中でも、ゲームメーカー不在である雰囲気は否めない中で、森岡亮太のステップアップは非常に喜ばしいニュースである。

森岡の主戦場はヴィッセル神戸時代からトップ下であり、正確なパスと視野の広さとキープ力からオールドスタイルの司令塔である。しかし、彼の面白いところは決してパサーのみになるわけではなく、シャドーストライカーとしても点が取れ、それはここ数年の欧州移籍後の得点数からもわかる点である。また細身のようで181cmの高身長でありフィジカル負けも少なく、非常にオールラウンダーなプレイヤーなのである。

ワールドカップまで残り5ヶ月程度となったが、彼がRSCアンデルレヒトで活躍を続ければ、本大会のメンバー入りは間違いないであろう。とてつもなくジャストタイミングで実績を重ねコンディションを整えている彼の動向に注目である。

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