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【⑦アルビレックス新潟レディース編】今年から見よう!なでしこリーグ1部全チーム紹介

hirobrown

2017/03/05 22:39

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NEWS

3月初頭からポルトガルで開催されている『FPFアルガルベカップ2017』に参戦している女子日本代表=なでしこジャパン。

そのアルガルベ杯を終えると、3月25日にはプレナスなでしこリーグが開幕。当コラムでは、そんな女子サッカーのトップリーグとなる、なでしこリーグ1部の10チームを1チームずつ紹介。

第7回は、アルビレックス新潟レディース(以下、新潟L)です。

6年で4度の準優勝~”稀代のシルバー・コレクター”


by 2016年の集合写真

2004年のJ1初昇格から現在に至るまでJ1に定着しているアルビレックス新潟。2002年、当時はJ2だった新潟の女子チームとして発足したのが現在の「アルビレックス新潟レディース」です。

北信越リーグからスタートした新潟Lはその後、2006年に1部に初昇格。過去最高順位は2014年の3位が1度ながら、男子のトップチームと同様に1度も2部に降格することなく、1部に定着しています。

近年の新潟Lは、2011年度以降の皇后杯全日本女子サッカー選手権大会(以下、皇后杯)にて6大会中の4大会で決勝進出を果たすなど、チームとしての完成度が高くなっています。

ただし、その皇后杯決勝では4大会全てで(2011,2013,2015,2016年度)タレント軍団・INAC神戸レオネッサを相手にするという不運があったものの、そのタイトルマッチで全て敗れ続ける「シルバー・コレクター」に終わっています。

新潟Lは1部定着と同時に、現日本代表のFW菅澤優衣香選手(現・浦和レッドダイヤモンズレディース)から、今回のアルガルベ杯で代表デビューを飾ったDF中村楓選手など、日本代表選手も数々と輩出。

しかし、そんな代表選手へと成長した有力選手が流出してしまうのが新潟Lにとってのジレンマともなっており、それも海外移籍ではなく、国内の他クラブへの移籍であるのがもどかしいところ。「シルバー・コレクター」続きである理由の1つとも考えられます。

上尾野辺&大石の”2大エース”にタイトルを!

今季からプロ契約を結んだMF上尾野辺(10番)と点取り屋のFW大石(8番)。昨年もチーム総得点23の13得点(上尾野辺=6、大石=7)を挙げた”2大エース”だ。by albirex

皇后杯の決勝進出を3人の監督の下で経験しているように、代表DF中村選手を軸とする強固な守備をベースとしたチームは安定感があり、成熟しています。

そんな新潟Lの象徴的な選手は2006年から加入した生え抜きであり、日本代表としても2011年のFIFAドイツW杯優勝や2015年のカナダW杯準優勝も経験したMF上尾野辺めぐみ選手。

男子のスペイン代表MFダビド・シルバ選手のような左利き特有のテクニカルなプレーで観客を魅了する司令塔タイプの技巧派MFです。

チーム内であまりにも突出した能力の持ち主であるため、試合展開や時間帯により、FWやトップ下・サイドMFと、彼女のポジションを頻繁に変更する事でチーム力を底上げできる類まれな才能の持ち主です。

そして、2009年加入のFW大石沙弥香選手は最前線でボールを収め、ホットラインを築く司令塔・上尾野辺選手のラストパスを受けて得点を量産するリーグ屈指のストライカーです。

今年度で31歳の同学年でもある、「”2大エース”が健在な間にタイトルを」という想いはサポーターだけに止まらず、ニュートラルなサッカーファンの想いでもあります。

【注目選手】初タイトルへのラストピース!4年ぶりの古巣復帰を決断した日本代表MF川村優理

4年ぶりの古巣復帰となったMF川村。初タイトルまであと一歩が続く古巣に日本代表へ定着した自身の成長をどう還元できるかが楽しみだ。by 開志学園

4度のタイトルマッチに敗れるなど、クラブ史上初タイトルへ向けて、「何かが足りない」。そんなチームに今季から加入するのが、日本代表MF川村優理選手。中学生だった2002年から新潟Lでプレーしていた川村選手は、2014年シーズンから3年間在籍したベガルタ仙台レディースを経て、4年ぶりの古巣復帰を決断しました。

新潟L時代の2009年末から日本代表に選出されていた彼女。身体能力に恵まれ、攻撃でも守備でも両方のぺナルティ・ボックスで最終局面に大きく関わる「ボックス・トゥ・ボックス」なMFです。

セットプレー時の空中戦でも両ゴール前で強さを見せ、仙台Lでは土壇場での得点や失点回避に直結する「勝点を持っている選手」へと成長し、日本代表にも定着。ダイナミックなプレーで勝利をもぎ取る川村選手はまさに、『悲願のクラブ史上初タイトルへのラストピース』となる存在です。

前述したように代表に選出されるような有力選手の流出が続いた新潟Lにとって、川村選手は、「ここでタイトルを獲るため」に加入した初めての選手とも言えます。

そしてクラブもまた、今季は本気で初タイトルを狙いに来ている証明でもあります。
【アルビレックス新潟レディース在籍全選手リスト】(公式HPへ)

2大エース+ラストピース=初タイトル 新潟Lリーグ戦日程

雪のシーズンを終え、今季のリーグ戦4試合を開催予定のデンカビッグスワンスタジアム。ホーム戦は他会場もあるのでスケジュールは要確認!by ビッグスワンブログ

そんなアルビレックス新潟Lは3月26日(日曜)、ホームで伊賀フットボールクラブくノ一との開幕戦を迎えます。

上尾野辺選手と大石選手の最強コンビに川村選手も加えた、「2大エース+ラストピース」で迎える今季。新潟Lの初タイトル獲得への挑戦に注目です!

【アルビレックス新潟L プレナスなでしこリーグ1部日程】

第1節、3/26(日)13:00 KICK OFF
VS伊賀フットボールクラブくノ一(HOME)AT新潟市陸上競技場
第2節、4/2(日)13:00 KICK OFF
 VSマイナビベガルタ仙台レディース(AWAY)ATユアテックスタジアム仙台
第3節、4/15(土)13:00 KICK OFF
 VS日テレベレーザ(AWAY)AT多摩市立陸上競技場
第4節、4/22(土)12:30 KICK OFF
 VS INAC神戸レオネッサ(HOME)ATデンカビッグスワンスタジアム
第5節、4/29(土)13:00 KICK OFF
 VSちふれASエルフェン埼玉(AWAY)ATしらこばと運動公園競技場
第6節、5/3(水)13:00 KICK OFF
 VSノジマステラ神奈川相模原(HOME)AT新発田市五十公野公園陸上競技場
第7節、5/7(日)14:00 KICK OFF
 VSジェフユナイテッド市原千葉レディース(AWAY)ATゼットエーオリプリスタジアム
第8節、5/13(土)15:00 KICK OFF
 VS AC長野パルセイロレディース(HOME)ATデンカビッグスワンスタジアム
第9節、5/21(日)14:00 KICK OFF
 VS浦和レッドダイヤモンズレディース(AWAY)AT浦和駒場スタジアム
第10節、5/27(土)15:00 KICK OFF
 VS日テレベレーザ(HOME)AT新発田市五十公野公園陸上競技場
第11節、日時未定
 VS INAC神戸レオネッサ(AWAY)会場未定
第12節、8/27(日)17:00 KICK OFF
 VSちふれASエルフェン埼玉(HOME)AT新潟市陸上競技場
第13節、日時未定
 VSノジマステラ神奈川相模原(AWAY)会場未定
第14節、日時未定
 VSジェフユナイテッド市原千葉レディース(HOME)AT新潟市陸上競技場
第15節、9/16(土) 16:00 KICK OFF
 VS AC長野パルセイロレディース(AWAY)AT長野Uスタジアム
第16節、9/24(日)13:00 KICK OFF
 VS浦和レッドダイヤモンズレディース(HOME)ATデンカビッグスワンスタジアム
第17節、日時未定
 VSマイナビベガルタ仙台レディース(HOME)ATデンカビッグスワンスタジアム
第18節、10/7(土)13:00 KICK OFF
 VS伊賀フットボールクラブくノ一(AWAY)AT上野運動公園競技場

【アルビレックス新潟HP】

連載『今年から見よう!なでしこリーグ1部全チーム紹介』バックナンバー


by nadeshikoleague
なでしこリーグ1部全チームのクラブの成り立ちやチーム状況、注目選手などを当コラムの連載として掲載しております。

尚、バックナンバーは以下からご覧ください。

【①マイナビ・ベガルタ仙台レディース編】
【②浦和レッドダイヤモンズレディース編】
【③ちふれASエルフェン埼玉編】
【④ジェフユナイテッド市原・千葉レディース編】
【⑤日テレ・ベレーザ編】
【⑥ノジマステラ神奈川相模原編】

次回は昨季1部初昇格ながらも成績や超攻撃的なスタイル、観客動員などで大きなムーヴメントを起こしたチームが登場!乞うご期待!

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