【②浦和レッドダイヤモンズレディース編】今年から見よう!なでしこリーグ1部全チーム紹介

3月初頭にポルトガルで開催される『FPFアルガルベカップ2017』のメンバーが発表された女子日本代表=なでしこジャパン。

そのアルガルベ杯を終えると、3月25日にはプレナスなでしこリーグが開幕。当コラムでは、そんな女子サッカーのトップリーグとなる、なでしこリーグ1部の10チームを1チームずつ紹介します。

第2回は、浦和レッドダイヤモンズレディース(以下、浦和レッズL)です。

前身・レイナスを経て、2005年から浦和レッズの傘下となり、育成組織が充実


by urawa-reds
 
1990年頃から本格的に活動し、一時は当時の女子サッカーのトップリーグであるLリーグにも参戦していた『浦和レディースFC』とは異なる母体として、1998年に『浦和レイナスFC』として創設されたのがスタートである現在の浦和レッズL。

2002年からは『さいたまレイナスFC』として活動し、GK山郷のぞみさんや、FW安藤梢選手(SGSエッセン/ドイツ)といった日本代表の常連となる選手も輩出し始め、2004年にはLリーグ初優勝。

そして2005年からJリーグ・浦和レッズの傘下に組み込まれる事となり、現在の『浦和レッドダイヤモンズ・レディース』に名称を変更。プロ契約選手を増やしたり、若手選手の発掘にも力を入れ、2009年と2014年にもリーグ優勝を果たしています。

また、Jリーグトップの売上高を誇る浦和レッズの傘下になった事で育成組織が充実し始め、現在のチームにもどんどん下部組織出身選手が増え、下部年代の日本代表にも多くの選手を輩出し始めています。

若手偏重で不安定も、近未来に黄金期到来か?


2014年には年間リーグ優勝を遂げるも、直近2年は低迷中。猶本・柴田の技巧派MFコンビを軸とした攻撃的なサッカーを志向するが、決定力を問われている。by 猶本光サポーターズサイト

現チームには、DFに長船加奈選手、高畑志帆選手、FW吉良知夏選手のような代表経験もある中堅選手達と、昨年のFIFA-U20W杯で3位入賞したU20日本代表の守備を支えたGK平尾知佳選手、DF乗松瑠華選手、DF北川ひかる選手の3選手を筆頭とする若手選手のミックスによる、異様に若いチーム編成になっています。

そして、猶本光選手、柴田華絵選手という2012年に日本で開催されたU-20W杯で3位へと躍進したU20代表チームの軸であった技巧派MFのコンビが、チームの持ち味である流動的な攻撃を奏でています。

しかし、自分達のリズムで試合を動かしている時は強さを感じさせるものの、流れが相手に傾いた時に耐えきれない試合が多く、2014年にリーグ戦で年間優勝を果たしながらも、直近の2年間は6位、8位と低迷するなど、安定感を欠くシーズンが続いています。

それでも昨年のFIFA-U17W杯でU17日本代表として準優勝し、大会MVPにも選出された17歳のMF長野風花選手に象徴されるように、優秀な若手選手を発掘し、下部組織から育成して輩出し続ける流れは一向に止まりません。

それどころか、現在の20歳から下部世代の日本代表では浦和レッズLの下部組織所属選手の割合が大きく、日テレベレーザと並ぶ日本が誇る育成機関となっています。

近未来には黄金期の到来も予想される将来有望なチームであるのは間違いありません。

【注目選手】2年連続得点女王の日本代表FW菅澤優衣香をどう活かす?


なでしこリーグ2年連続得点女王となったFW菅澤。このカナダW杯GL第2戦・カメルーン相手に決勝点を挙げた本格派FWだ。
by jfa.jp
サッカーでは相手の流れになった時間帯に耐える事も重要な要素ですが、このチームに必要なのは自分達のリズムで試合を運んでいる時にしっかりと得点を奪い切ることが大きな課題であると感じられます。

そんなチームに今季から加入するのは、2014・2015年と2年連続でなでしこリーグの得点女王となった日本代表FW菅澤優衣香選手。とにかくゴール前での得点感覚に優れる典型的なセンターフォワードとして、現在のチームに足りなかった要素を持つ選手です。

ただ、菅澤選手が最前線に入る事で、従来の人とボールが流動的に動くスタイルが機能不全に陥ったり、または菅澤選手が浦和のスタイルにフィットできない可能性もあるため、不安要素を含んでいるのも確か。

それでも組織的にはある程度は完成されているチームだけに、菅澤選手だけでなく他の選手にも”個”の能力で打開できるプレーが欲しいのは確か。まずは菅澤選手とホットラインを築く選手を明確にし、コンビ→グループ→チームと段階的に連携力を向上させながらチームに組み込んでいけるか?菅澤選手自身にはもちろん、チーム全体にもそれが問われるでしょう。

また、2013年にINAC神戸レオネッサで国内3タイトルと国際女子サッカークラブ選手権の4冠を達成した石原孝尚氏が今季から監督に就任(昨季はコーチ)。2年間の低迷から脱却を図る布石は確実に打っている楽しみなチームです。

【浦和レッズL在籍全選手リスト】(公式HPへ)

試合内容を結果に反映させられるか?浦和レッズLリーグ戦日程

ホーム戦は男子トップチームの旧本拠地・駒場で全試合が開催。by urawa-reds

そんな浦和レッズLは3月26日(日曜)、アウェイで長野パルセイロレディースとの開幕戦を迎えます。

日本代表の本格派FW菅澤選手を獲得し、試合内容を如何に結果に反映させられるか?今季の浦和レッズはレディースにも注目です!

【浦和レッズL プレナスなでしこリーグ1部日程】

第1節、3/26(日)13:00 KICK OFF
VS AC長野パルセイロレディース(AWAY)AT長野Uスタジアム
第2節、4/2(日)14:00 KICK OFF
 VSジェフユナイテッド市原千葉レディース(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第3節、4/15(土)13:00 KICK OFF
 VS INAC神戸レオネッサ(AWAY)ATノエビアスタジアム神戸
第4節、4/23(日)14:00 KICK OFF
 VS 日テレベレーザ(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第5節、4/29(土)14:00 KICK OFF
 VSマイナビベガルタ仙台レディース(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第6節、5/3(水)13:00 KICK OFF
 VS伊賀フットボールクラブくノ一(AWAY)AT上野運動公園競技場
第7節、5/7(日)14:00 KICK OFF
 VSちふれASエルフェン埼玉(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第8節、5/13(土)13:00 KICK OFF
 VSノジマステラ神奈川相模原(AWAY)AT相模原ギオンスタジアム
第9節、5/21(日)14:00 KICK OFF
 VSアルビレックス新潟レディース(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第10節、5/28(日)14:00 KICK OFF
 VS INAC神戸レオネッサ(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第11節、8/19(土)18:00 KICK OFF
 VS日テレベレーザ(AWAY)AT味の素フィールド西が丘
第12節、8/27(日) 17:00 KICK OFF
 VSマイナビベガルタ仙台レディース(AWAY)ATひとめぼれスタジアム宮城
第13節、9/2(土) 17:00 KICK OFF
 VS伊賀フットボールクラブくノ一(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第14節、9/10(日)18:00 KICK OFF
 VSちふれASエルフェン埼玉(AWAY)AT NACK5スタジアム大宮
第15節、日時未定
 VSノジマステラ神奈川相模原(HOME)AT浦和駒場スタジアム
第16節、9/24(日)13:00 KICK OFF
 VSアルビレックス新潟レディース(AWAY)ATデンカビッグスワンスタジアム
第17節、10/1(日)13:00 KICK OFF
 VSジェフユナイテッド市原千葉レディース(AWAY)ATフクダ電子アリーナ
第18節、10/7(土)13:00 KICK OFF
 VS AC長野パルセイロレディース(HOME)AT浦和駒場スタジアム

【浦和レッズレディースHP】

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