Shooty

リーグ・アンに「オールスターゲーム構想」が浮上!オールスターの起源と問題点を考察しました

かばむ

2016/07/24 21:30

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

NEWS

01_T・シウバとベン・アルファ
今季からPSGでチームメイトとなるT・シウバとベン・アルファ。オールスターが実現し、両者共に出場すれば再び敵同士に。by Twitter@FootAddictFR

12日、フランス『L’equipe』は「リーグ・アンがオールスターゲームを計画か」と報じました。
SOURCE : Foot – Un All-Star Game des joueurs de Ligue 1 en projet

「国内選手vs外国籍選手という対戦形式で、ウィンターブレイク中に開催される計画で新シーズンにも導入か?」という内容。
サッカーのオールスターゲームは、過去にはJリーグで東西対決や日韓対決といった形式で開催されてきました。MLSのオールスターチームが欧州強豪クラブと親善試合で戦ったりしたりとサッカー新興国に於いては開催例がいくつかあります。ただ、欧州5大リーグでは例がなく、フランスで開催されれば初の例となります。
なぜ欧州で開催された例がないかというと、アメリカ発祥のイベントで、欧州での浸透度が低いことが理由として挙げられます。元々はメジャーリーグ・ベースボール(MLB)で1933年に始まった祭典です。

オールスターゲームの起源

02_ジャンカルロ・スタントン
今年のMLBオールスター・ホームランダービーの様子。イチローとチームメイトであるジャンカルロ・スタントン(写真)がダービーを制した。by Twitter@mlb

オールスターゲームの起源は、ある幼い少年の投書が発端だったという説があります。

「ベーブ・ルースとカール・ハッベルの対決が見たい」

皆さんご存知であろうMLBの歴史的大スター、ベーブ・ルースはニューヨーク・ヤンキースに所属するホームランバッター。一方のハッベルはニューヨーク・ジャイアンツ(現在はサンフランシスコに本拠を置き、近年では現マリナーズの青木宣親が所属)のエースピッチャーでした。同じニューヨークに本拠を置く両チームだが、ヤンキースはアメリカン・リーグ所属。一方のジャイアンツはナショナル・リーグ所属で、ジャイアンツの対決はインターリーグ(交流戦)が無かった当時、ワールドシリーズ(MLBシーズン王者決定戦)に両チームが進出する他がありませんでした。そのため、この二大巨頭の対決は実現する見込みが薄かったのです。少年の投書が実際にあったかは確かではありませんが、少年の望みに共鳴したとされるシカゴの新聞記者がオールスターゲームの実現に動きました。そうして1933年、第一回オールスターが開催されています。

その後、バスケットボールなどでも開催されるようになったオールスターゲーム。しかし、欧州トップレベルのサッカーシーンでは未だこのようなイベントが開催されたことはありませんでした。

開催に向けてはやはり選手の貸し出しに抵抗感を持つクラブとの交渉がカギになります。興行面では悪い話ではなく、中小クラブにとっては選手を高額で売却するための”ショーケース”にもなりえます。しかし、選手を”売る側”ではなく”買う側”の強豪クラブは選手を出し渋るでしょう。では、どうすれば良いでしょうか。これには日本プロ野球(NPB)が採用している解決策を提案したいです。「オールスター出場を辞退した選手はオールスター終了後最初のレギュラーシーズン10試合に出場することが出来ない」という規約。リーグ・アンで開催する場合に於いてもこのような罰則規定を設ければ選手の出し渋りを抑えることは可能だと考えられます。もっとも、NPBで既に見受けられています、強行出場という弊害を生み出しかねませんが、それを恐れるなら「出場辞退選手の所属チームから代替選手を出す」のみなどに止めれば良いでしょう。そもそも規約の制定が合意に達するかは難しいところですが、絶対数の多い中小クラブの支持を取り付ければ問題ないでしょう。

もう一つ開催に向けての難点を挙げるとすればやはり野球などに比べて1試合に於ける負担が大きい点。ただし、これは選出選手の量を増やせば解決出来る問題です。Jリーグのオールスターが事実上消滅した原因であるスポンサー不足も、サッカーが人気ナンバーワンスポーツであるフランスに於いては問題ないと思われ、やはり最大にして唯一の難点はクラブとの折り合いでしょう。この構想の今後の進展に、リーグ・アン機構の説得力に期待したいです。

レギュレーション

次にレギュレーションの問題について。国内選手vs外国籍選手の振り分け方がどうなるかが見所なのですが、筆者の予想は2つあります。

①「フランス国籍を有する選手」を「国内選手」に分類
②「フランス代表資格がある選手(フランス国籍保持者で、他国代表を選択した選手は除外)」を「国内選手」に分類

どちらになるかの予想は難しいですが、戦力均衡、移民選手の扱いを考慮すれば①がベターでしょうか。国内組をフランス国籍保持者として「最高の11vs11」を予想してみたら次のようになりました。

次ページ:予想イレブン

1 2

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう