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五輪のオーバーエイジ枠ってどんな制度でどんな選手が選ばれたか知っていますか?

扇ガ谷 道房

2016/07/06 20:30

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リオデジャネイロオリンピックがもうすぐ開幕します。サッカーの日本代表メンバー18人も上位を目指して大いに活躍して欲しいものです。
ところで、オリンピックの時になると、オーバーエイジ枠(以降OA枠と記載)という言葉を耳にしますよね。これってどういう制度かご存知でしたか?
そして、今までのオリンピックではどんな選手が選ばれているのか知っていますか?少しご紹介致します。

01_興梠慎三選手
by フットカルチョ

OA枠ができた経緯

そもそもオリンピックのサッカー競技は、プロとアマチュアという選手資格の問題と、Wカップとオリンピックという二大世界大会主導権争いと言う狭間で揺れ続けて来た歴史があります。23歳以下の選手が出場するという現在の方式になったのは1992年のバルセロナオリンピックからのことなんです。
ところがそれでも問題が発生します。それは有名選手が少なくて集客効果が見込めないという現実的な問題でした。そこで考えられた制度がOA枠という制度なんです。出場資格の基本は23歳以下という枠組みを維持しつつ、3名だけは年齢に関係なく選手を選んで構わないという制度にしたのです。
これによって、国によってはA代表で活躍する有名選手を起用することができるようになり、若手を基本としながら3名以内のベテラン選手を含めたチーム編成をする事によって観戦魅力を高め、集客と人気を上げようとした制度なんです。
このOA枠制度は1996年のアトランタオリンピックから開始されました。

02_アトランタ五輪
by 時事通信

アトランタオリンピックの日本代表チーム

OA枠が開始されたのは、1996年のアトランタオリンピックからですが、実はこの時日本代表チームはOA枠を使いませんでした。
OA枠というのはあくまでも3名まで年齢無制限の選手を選んでいもいいという制度で、選ばなくても構わないのです。この時のU23日本代表チームには、後に日本サッカー界で大活躍することになる個性的な選手が大勢揃っていました。その為か権利としてあるOA枠を使わなかったのです。かなり強気でしたね。
そしてOA枠を使わなかったこのチームは、何とサッカー世界最強国のブラジルを破ってしまうという快挙をもたらします。”マイアミの奇跡”と呼ばれて世界的な大ニュースになったので、記憶にある方も多いでしょう。その時の主力メンバーに中田英寿選手、城彰二選手、前園真聖選手、川口能活選手などがいたんです。
ブラジルは破ったものの、グループリーグ2勝1敗で、残念ながら決勝トーナメントには進出できませんでした。

03_中田英寿選手
by ミドルエッジ

日本代表初OA枠選手

アトランタオリンピックではOA枠を使わなかったので、2000年のシドニーオリンピックが日本代表がOA枠を初めて使った大会になりました。
この時OA枠で代表入りしたのは楢崎正剛選手、森岡隆三選手、三浦淳宏選手の3選手でした。実はこのシドニーオリンピック代表のU23の選手達は、アトランタオリンピックの代表選手以上に多彩で個性的な選手が多くいたんです。後に黄金世代と呼ばれた面々です。
高原直泰選手、稲本潤一選手、中澤佑二選手、松田直樹選手、宮本恒靖選手、中田浩二選手、柳沢敦選手等蒼々たるメンバーでしたから、このチームこそOA枠は必要なかったように筆者は感じています。グループリーグを2勝1敗で突破し、銅メダルに輝いたメキシコオリンピック以来の決勝トーナメントに進出しました。
ベスト4をかけたアメリカとの一戦は、最終PK戦で敗れるも、試合途中に味方と接触したOA枠の楢崎選手は、流血しながらも日本のゴールを守り通すという雄姿を見せてくれました。そしてオリンピックで堂々のベスト8という成績を残すのです。

04_楢崎正剛選手
by ヤフコメコム

惨敗と好成績

2004年のアテネオリンピックのU23日本代表は、余りに豪華だった黄金世代に比較されて”谷間の世代”と揶揄されていました。この時は小野伸二選手と曾ケ端選手がOA枠に選ばれていますが、グループ最下位で決勝トーナメントに進出できませんでした。
続く2008年北京オリンピックのU23日本代表は、現在海外を含む各クラブで大活躍している選手が多数選出されました。本田圭佑選手、長友佑都選手、香川真司選手、岡崎慎司選手、豊田陽平選手、西川周作選手などの豪華メンバーでした。そのせいかこの時もアトランタオリンピック同様にOA枠を使いませんでした。結果グループリーグ3戦全敗というオリンピック史上最低な成績に終わるのです。
北京の雪辱に燃える2012年のロンドンオリンピックでは、徳永悠平選手と吉田麻也選手という守備的な選手2名をOA枠として使います。北京オリンピックメンバーに比べると小粒と評された選手たちでしたが、グループリーグで優勝候補のスペインを破る快挙を成し遂げ、3位決定戦で宿敵韓国に敗れたもののオリンピック4位という、メキシコオリンピック以来の好成績を残してくれたのです。

05_ロンドン五輪
by 朝日新聞デジタル

リオデジャネイロオリンピックのOA枠選手

そして今年のリオデジャネイロオリンピックの日本代表にOA枠で選ばれたのは、興梠慎三選手、藤春廣輝選手、塩谷司選手の3人です。FW一人とDF二人という構成になりました。
三人共にA代表経験者でJリーグではベテラン選手。中でも興梠選手はACLで日本人最多得点記録を持つFWで、外国チームとの戦いには滅法強く結果を残しています。ポストプレー、裏への飛び出し、足元のセンスが抜群で、何でもできる万能選手ですから、必ずゴールという結果を残してくれるでしょう。
又DFの二人は、守備的なDFというよりも、攻撃的センスのあるDFなので、藤春選手には自陣からのサイド攻撃、塩谷選手には司令塔の役目を負ってもらえると、U23チームがより一層強化されると思います。
三人のOA枠選手がU23選手達と実践するのは現地入りした後のブラジルとの練習試合しかないので、融合度合が心配ではありますが、そこはベテラン選手ですから克服してくれるでしょう。

06_興梠・塩谷・藤春
by ヤフコメコム

若手主体のU23選手で構成される基本チームに、OA枠3名で補完するオリンピック代表チーム。
各国のOA枠選手も楽しみですが、何と言っても日本代表がリオで1戦でも多く勝って行くゲームを楽しみにしたいですね。

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