Shooty

間もなくシーズン後半戦突入!話題のヴィッセル神戸は旋風を巻き起こせるのか?

Dr.Wildcat

2018/07/14 19:50

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

NEWS

日本のみならず全世界が盛り上がった2018FIFAワールドカップ。西野朗監督率いる日本代表は、コロンビア、セネガル、ポーランド、ベルギーと世界の強豪を相手に確かな結果を残し、停滞していた日本サッカーに新たな機運が生まれる大きなきっかけが生まれた。

そしてこの盛り上がりをそのままに、既存ファンも新しいファンもぜひJリーグを観ていただきたいというのが筆者の気持ちでもある。今回はワールドカップ開幕前後で、国内のみならず海外にまで大きな話題を発信したヴィッセル神戸の後半戦展望をまとめていきたい。

ついにあの男が本格的に日本上陸

何はともあれ今のヴィッセル神戸といえばこの男。元スペイン代表の司令塔アンドレス・イニエスタであろう。

今年5月頃、少年時代から長く在籍したFCバルセロナ退団後の移籍先としてヴィッセル神戸が急浮上。楽天がFCバルセロナのスポンサーを務めている状況であったこともあり、サッカー界にありがちな「飛ばし記事」とは一線を画した非常に具体性のある話が連日報道され、晴れて5月24日に正式移籍が発表された。
これでヴィッセル神戸は、昨年の元ドイツ代表ルーカス・ポドルスキの移籍に続き、Jリーグ史に残るビッグディールを2年連続で達成することとなった。

主なイニエスタの実績は以下の通りである。

———–
■FCバルセロナ
 リーガ・エスパニョーラ(スペイン1部リーグ):9回
(2004-05, 2005-06, 2008-09, 2009-10, 2010-11, 2012-13, 2014-15, 2015-16, 2017-18)

 スーペルコパ・デ・エスパーニャ:8回
 (2005, 2006, 2009, 2010, 2011, 2013, 2016)

 UEFAチャンピオンズリーグ:4回
 (2005-06, 2008-09, 2010-11, 2014-15)

 コパ・デル・レイ:6回
  (2008-09, 2011-12, 2014-15, 2015-16, 2016-17, 2017-18)

 UEFAスーパーカップ:3回
  (2009, 2011, 2015)

 FIFAクラブワールドカップ:3回
  (2009, 2011, 2015)

■スペインA代表
 UEFA欧州選手権:2回
  (2008, 2012)

 FIFAワールドカップ:1回
  (2010)
———–

奇しくも前述したルーカス・ポドルスキとアンドレス・イニエスタが同時に在籍することで、FIFAワールドカップを戴冠した選手が2名もいるという非常に面白い構図となった。
※ポドルスキはドイツ代表として2014FIFAワールドカップを制覇。

背番号はこれまでにFCバルセロナで長く背負っていた「8」となる予定。シーズン開幕から同番号はミッドフィルダーの三田啓貴で登録されており、当初のJリーグ規定では譲渡できなかったがイニエスタ選手の加入と同時に規定変更が行われるという超法規的措置が取られた。プレイ前からJリーグ全体にここまで影響を及ぼした選手は正直数えるほどしかいないのではないだろうか。兎にも角にもイニエスタが話題の中心にいることは間違いない。

激しく行われた後半戦開始前の現行戦力の移籍

そうしたイニエスタ選手の加入フィーバーが起こる中で、現行戦力の移籍も想像以上に活発に行われた。7月15日(日)現在の主な移籍状況は以下の通りである。

———–
■加入
 DF 大﨑 玲央(J2リーグ 徳島ヴォルティスより完全移籍)
 MF アンドレス・イニエスタ(スペイン1部 FCバルセロナより完全移籍)
 
■放出
 MF チョン・ウヨン  (カタール1部 アル・サッドへ完全移籍)
 FW レアンドロ    (J2 東京ヴェルディ1969へ完全移籍)
 FW 小川 慶治朗   (J1 湘南ベルマーレへ期限付き移籍)
 FW ハーフナー・マイク(J1 ベガルタ仙台へ期限付き移籍)
———–

ディフェンス面でのテコ入れをファンも望んでいた中で、187cmの大型ディフェンダーにして2016年にアメリカ帰りの逆輸入で横浜FCに加入した異色の経歴を持つ大﨑選手の加入は良いニュース。前半戦の得点がリーグ1位でありながらいまいちピリッとしなかったディフェンスラインに新たな戦力が加わった。

ただ、現在までの放出選手に長年のサポーターは激震が走ったのではないだろうか。

韓国代表として今回のワールドカップでも全試合に出場。前回王者・ドイツ代表へ勝利した歴史的な試合ではフル出場もしたチョン・ウヨンがカタールへ完全移籍で旅立つこととなった。2015年シーズンに主将も務めたことのあるチョン・ウヨンは今季開幕前に中国から3年ぶりに復帰。本職のボランチからポジションを下げたセンターバックとしてヴィッセルの守備陣を牽引し、時には無回転フリーキックを武器にゴールを決めるなどオールマイティーな活躍を見せていただけに、半年での離脱は非常に残念であった。移籍する際のコメントからもヴィッセルへの愛情を感じる部分は大きく、いずれまた戻ってきてほしいというサポーターの声も少なくはないだろう。

ちなみに、前述のチョン・ウヨンの移籍決定時点でひとつ解決した問題があった。そもそも現行のJリーグ規定では、タイなどJリーグ提携の東南アジア国籍選手以外は1チーム5名までしか外国人枠の登録が認められていない。イニエスタ加入前は、ルーカス・ポドルスキ(ドイツ)、レアンドロ(ブラジル)、ウェリントン(ブラジル)、キム・スンギュ(韓国)、チョン・ウヨン(韓国)で枠が埋まっており外国人を整理する必要があったのである。サポーターとしては悲しい問題に直面することになったが、致し方ない対応ではあった。

その後、寝耳に水であったのが2016年シーズンには得点王にも輝いたレアンドロの放出であった。2017年の開幕戦でサッカー人生に関わる全治6ヶ月の大怪我を負い長期離脱を余儀なくされ、同年8月にはリハビリ中に再発してしまい長らく戦線離脱をしていながらも、今年の5月にサポーターに温かく見守られながら復帰。ルヴァンカップでは復帰ゴールを決め順調に復活の道を歩んでいるタイミングでの移籍となった。

今月に入ってさらなる衝撃を生んだのはユースからの生え抜きである小川慶治朗と昨季鳴り物入りで加入した元日本代表ハーフナー・マイクの期限付き移籍であった。

小川はジュニアユース出身にして神戸育成の象徴とも言える選手であったが、今季は若手の台頭もあり出場機会が激減。不慣れなサイドバックでの起用もあるなど、本人も不本意なシーズンを送る中での決断となった。まだまだ年齢も若く、湘南ベルマーレの走り抜くスタイルで復活しぜひ神戸に帰還することを願っている逸材である。

今季のリーグ戦ファーストゴールを決めたハーフナー・マイクはこれまでの実績は十分ながらも、攻撃陣のレギュラー争いの中では後塵を拝する場面が続き、今季のヴィッセル神戸のスタイルではなかなか長所を活かすことが難しかった。彼ほどの選手がレギュラー争いの中でファーストチョイスにならない点において現在のヴィッセル神戸のアタッカーが潤沢であることがよくわかる。

悲願のACL出場に向けた後半戦のポイント

リーグ後半戦開幕前に先だって行われた11(水)の天皇杯3回戦のジェフユナイテッド千葉戦では、相手がJ2ながらも6-1の大勝と幸先の良いスタートとなった。
後半背もフォーメーションのベースとなるのは、ディフェンダー4名、ミッドフィルダー3名、フォワード3名の4-3-3に落ち着いている様子である。

ゴールキーパーは韓国代表キム・スンギュ。相変わらず安定した選手でありワールドカップ直前まで代表でもレギュラーであったが、大会本番ではベンチとなってしまった彼の奮起に後半戦も期待したい。

ディフェンダーでは、センターバックに渡部を置く中で相方であったチョン・ウヨンの穴を埋める選手が誰になるかが問題である。第1候補は新加入の大崎を予想するが、若手の宮、ベテランの那須、北本といずれもしばらく様子を見るポジションであるかもしれない。左サイドバックはティーラトンと橋本のローテーション。この2人はどちらも計算ができる選手であるためそこまでの心配はないだろう。問題は右サイドバック、ファーストチョイスの高橋、若手の藤谷と両名の怪我が心配な中でベテランの伊野波しか選択肢がなくなるのは非常に危険である。現状ではミッドフィルダーの三原のサイドバック起用もあるのではないかと考える。

ミッドフィルダーはおそらくトライアングル型で2ボランチを引き続き起用することが考えられる。守備に攻撃にバランサーとしてチームをコントロールできる藤田と三田は、J屈指のボランチコンビになれるのではないだろうか。前半戦においても三田はポドルスキとの連携の中でゲームメイクを積極的に行い、ボールが落ちつかない試合でも藤田が入ることでボールキープの時間が増えるなどヴィッセルが目指すポゼッションサッカーに欠かせない存在になっている。ここに司令塔としてイニエスタが入りトライアングルを形成する場面を想像するとワクワクが止まらない。

最後にフォワードであるが、レアンドロ、小川、ハーフナーといった実力者がチームを離れても相変わらずの潤沢なメンバー構成である。センターフォワードの主軸となるのはリーグ前半戦の末期に覚醒した渡辺千真とウェリントンのコンビ。印象的であった試合として第14節のジュビロ戦は、両者のコンビネーションが噛み合いそれぞれ1ゴールずつを決める素晴らしい内容であった。両名は同点でチーム得点王であり後半戦も期待がかかる。その他にも今季は随所で活躍している大槻、日本屈指のウィンガーである田中と非常に分厚い。
また若手が非常に頼もしく、増山、郷家、佐々木も決して見劣りはしない。残念ながら後半戦開幕前の負傷となったポドルスキが復活し連動すればACL圏内は決して無謀な話ではない。

リーグ再開前に大きな話題を振りまいてくれたヴィッセル神戸。残念ながらルヴァンカップは敗退してしまったが、裏を返せばリーグ本戦に全戦力を使える状況になったとも言える。いよいよ目標のACL圏内に向けて後半戦の爆進に期待したい。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

▷ストリートサッカーを応援しています