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新たな外国人枠で変わる2018年Jリーグの風景

扇ガ谷 道房

2018/02/16 08:42

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NEWS

まだまだ寒い日が続きますが、刻一刻と春の訪れが近づいています。Jリーグも開幕間近になって来て、わくわく感が高まりますね。
新たなシーズンを迎えるにあたり、各クラブの新戦力が気になるところですが、外国人選手の登録と出場基準について、きちんと抑えておくと、観戦の楽しさが広がります。
そこで、外国人選手の登録と出場枠について、かいつまんでご説明致します。

1試合で最大5名の外国人選手の登録が可能

Jリーグの外国人選手登録枠は3人ではないかと思われている方も多いのではないかと思いますが、実際は違います。そこでJリーグの試合実施要綱を参照してみましょう。
第14条〔外国籍選手〕の三項目をそのまま抜粋致します。
(1) 試合にエントリーすることができる外国籍選手は、1チーム3名以内とする。ただし、アジアサッカー連盟(AFC)加盟国の国籍を有する選手については、1名に限り追加でエントリーすることができる。
(2) 登録することができる外国籍選手は、1チーム5名以内とする。
(3) Jリーグが別途「Jリーグ提携国」として定める国の国籍を有する選手は、前2項との関係においては、外国籍選手ではないものとみなす。
この3項目を一読する限りでは、一体何人が登録できて出場できるのか、混乱される方も多いのではないかと思うのです。
わかりやすく結論から申し上げますと、1チーム1試合で最大5名の外国人選手を登録・出場させる事ができます。
但し、外国人選手という概念には三つの基準があるので、その基準を踏襲した結果の最大人数が5名という事になります。
 

by @theafcdotcom

実は3種類に分類されている外国人選手

一般的に、日本国籍を有していない選手は全ての選手が外国人選手だとお思いの方が多いと思いますが、実は外国人選手は大きく三つに分類されます。
一つは、一般的な意味での外国人選手です。つまり日本国籍を有しない選手とご理解下さい。これから後述する二種類の基準国に該当する国籍の外国人選手は、この一般的な外国人選手という概念からは外れます。
二つ目は、第14条(1)に記載されているAFC加盟国の国籍を有する選手です。文字通りアジアサッカー連盟の加盟国で、日本以外に46カ国が加盟しています。これらの国々出身の外国人選手は、1チーム3名以内の外国籍選手とは別個に1名試合にエントリーすることができます。
三つ目は、第14条(3)に記載されているJリーグ提携国です。Jリーグ提携国はイラン、インドネシア、カタール、カンボジア、シンガポール、タイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、の9カ国で、各国共にアジアサッカー連盟に加盟していますが、外国籍選手ではないとみなされるので、これらの国々出身の外国人選手は、外国人としてカウントされません。
この様に、Jリーグにおける外国人選手というのは、三つの基準に分類されて、試合へのエントリーと登録が行われています。
  

2017年8月13日札幌ドームでの実例

最大5名の外国人選手が出場できるとは言え、前述の3種類の分類に該当する外国人選手がクラブに所属していない限り、5名の外国人選手が出場する事はできません。
昨シーズン、8月13日の北海道コンサドーレ札幌vsヴァンフォーレ甲府戦で、5名の外国人選手が出場するゲームが実現しました。北海道コンサドーレ札幌のスタメン選手5名が外国人選手だったのです。
所謂外国籍選手は、MFのマセード選手(ブラジル)、FWのヘイス選手(ブラジル)、FWのジェイ選手(イングランド)の3名。
AFC加盟国枠選手が、GKのク・ソンユン選手(韓国)。
Jリーグ提携国枠選手が、MFのチャナティップ・ソングラシン選手(タイ)。
北海道コンサドーレ札幌がJリーグの外国人選手登録枠をフル活用していた為に実現しました。
多くのJリーグ・クラブでは、外国籍選手が所属していますが、欧米や南米国籍の選手がほとんどで、AFC加盟国やJリーグ提携国の国籍選手と所属しているクラブは稀です。
然しながら今後は、伸び盛りのAFC加盟国リーグやJリーグ提携国枠選手を上手に発掘する事で、外国人選手枠を活用した戦力アップや、東南アジア諸国へのJリーグコンテンツの販売拡大、選手観戦の為の来日外国人の増加、クラブの国際的認知度向上等、ゲームへの出場だけに留まらない効果も期待されています。
  

世界のサッカー界の趨勢

世界のサッカー界における外国人選手登録の流れは、日本とは少し趣を異にします。
Jリーグにおいては、依然として外国人選手を人数で制限する基準ですが、ヨーロッパ・リーグにおいては、自国選手、地元選手の育成と出場に向かわせる仕組みへシフトしています。ホームグロウン制度です。
プレミア・リーグやブンデス・リーガでは、単純な人数による外国人登録制限制度は無く、逆に自国や地元出身の若い選手の登録を義務化することで、ホーム・チームとホーム・タウンの親近感を深め、その上で所属する生え抜き選手の育成を促進しているのです。
プレミア・リーグでは、<国籍にかかわらず、21歳の誕生日までに3年間イングランド協会、又はウェールズ協会の登録クラブに所属した選手>をホームグロウン選手と定義した上で、トップ・チーム登録される25人の選手の内8人以上をホームグロウン選手としなければならない規定になっています。
又ブンデスリーガでは、<ドイツ国籍が12人以上、内6人以上が自クラブのユース出身>と規定されています。
世界のサッカー・リーグの趨勢は、世界的な有名選手が終結し、グローバル・レベルのサッカーが繰り広げられると共に、地元出身の生え抜き選手も活躍するという、ベスト・マッチを目指す方向性にあると言えます。
    

アジア・チャンピオンズ・リーグの傾向を見ても明らかな様に、アジアのサッカーレベルの向上は進んでいます。従来基準による3名の外国人選手枠に付加されれているAFC枠とJリーグ提携国籍選手の規定によって、新たな国々の外国人選手の活躍する姿は、Jリーグの風景を変え、ピッチ上に新風を巻き起こしてくれるでしょう。

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