Shooty

「今ひとつ物足りない」現状のチームに変化をもたらせるのか。関根貴大

tsuda

2018/02/07 09:01

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

NEWS

新加入の日本人・関根貴大もデビューを飾った、独2部ツヴァイテブンデスリーガ第3節ヤーン・レーゲンスブルク戦を終えて、FCインゴルシュタット04は昨シーズンより指揮していたマイク・ヴァルプルギス監督を解任した。後任にはクラブのOBでもあり、セカンドチーム(U-21)監督のステファン・ライトル氏が就任し、それに伴いフォーメーションも変更された。

ヴァルプルギス体制でのチームのフォーメーションが3-6-1であるのに対し、ライトル体制でのフォーメーションは中盤で逆三角形を作る4-3-3(4-1-2-3)。2部優勝時と同じフォーメーションと、クラブにとっては馴染み深いものではあるが、この変更により、ヴァルプルギス体制での万全と見られた補強が水の泡となった。

その1人に昨年の夏に浦和レッズより加入した関根貴大がいる。昨シーズンにウイングバックのポジションを務めていた選手がチームに不満を持っており、放出候補に上がっていた為、その代役として選ばれた。しかし、フォーメーション変更によりポジションが無くなり、期待された海外挑戦は蓋を開けてみればベンチ入りは疎か、ベンチ外の日が主となった。

次に出場機会が与えられたのは10月末に行われたDFBポカール・2回戦グロイター・フュルト戦。小柄な関根は空中戦を含めた対人能力を求められるサイドバックには置けないと考えたライトル監督は、彼をベンチ外から一転、右ウイングとして先発で起用した。
だが、“関根らしさ”と言うものは無く、必死さが裏目に出ていたと言う印象を受けた。体格差云々はもはや仕方の無い面もあり、あまり通用せず。右ウイングとして先発出場した関根であったが、ボールに触るのは中央が多く、味方とポジションが被っていた事が多かった。ウイングにカットインさせ、サイドバックのオーバーラップを使ったり、上がってくるミッドフィールダーの選手を使ったりと言うのがチームの戦術の一つではあるが、カットインのタイミングが早く、チームの戦術が噛み合わない原因の一つとなっていた。守備時にも、相手コーナーキック時にゴールライン際におり、味方のディフェンスラインを壊し、フリーの選手に決められ、誤審がなければ失点と言うシーンも見られ、期待に応える事は出来なかった。

ミシャ式と言う特殊な戦術に加え、これまで出場してきたウイングバックとは違うポジション。ポテンシャルを発揮出来ない理由は明らかで、チームに馴染み、中心選手として出場するまでには更に時間がかかるものと思われたが、彼のポジションが変わる事で少し状況が変わった。

11月中旬に行われたヴュルツブルガー・キッカーズ(ドイツ3部)との練習試合で中盤のインサイドのポジションで出場し、これまでチームにいなかったタイプの「運べる選手」として頭角を現した。更に1月に行われたKVメヘレン(ベルギー1部)との練習試合では、ボールを下がって貰い、前を向いてキレのあるドリブルから一人交わし、決定機を演出した。監督に着々と良い印象を与える関根であるが、 攻から守への切り替えはやや早いものの、守備への意識が低く、出場機会を得るにはまだ少し足りない面が見られた。

キーマンになりうる選手の一人として

インゴルシュタットは遅攻時、人数をかけて攻める為、守備への意識は高いに越した事はない。攻から守への切り替えの早さは良いものの、前目のポジションだからと割り切らず、しっかりと守備へ戻る事が必要となる。現にチームはウイングの守備意識が低い点やインサイドハーフの選手のトランジションの遅さにより数的不利となるシーンが多々あった。20節ヤーン・レーゲンスブルク戦ではウイングの守備意識から失点を喫し逆転負けを許している。そこで切り替えの早さ、守備意識の高さを見せられれば、守備的な要因として主力になりうる可能性もある。

更に、リーグ2位のシュート数も得点数が伸びず苦戦しているチームは、“インサイドのポジションにウインガーを起用する”と言う策を立てた。これは、トップ下での起用経験のある両ウイングの選手とインサイドのポジションで起用されたウインガーにより、クオリティを上げて、かつより自由度の増した攻撃をしようと言う魂胆であり、そのキーマンの1人に関根貴大の名前が挙がっている。この戦術を後半途中から採用した21節グロイター・フュルト戦では、ウイングがカットインし、インサイドの選手とポジションチェンジする事で、インサイドのポジションの選手がサイドでの1対1の状況になるシーンが数個見られた。今後もこの戦術を採用する事があれば、チームの攻撃の幅が広がり、彼のチームでの立ち位置が少し変わるだろう。

トップチームでの公式戦の出場が2試合のみとなったこの状況を「自ら望んだ環境」と自ら語り、3節以来のリーグ戦での出場へ向け意欲を示す関根貴大は、「今ひとつ物足りない」現状なチームに変化をもたらす為、再び赤と黒のユニフォームに袖を通し、ピッチに立つ事が出来るだろうか。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう