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次のターゲットはオランダの優勝請負人!ヴィッセル神戸が求むスナイデルとは何者か

Dr.Wildcat

2017/10/05 08:00

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NEWS

とかく今年は話題に事欠かないヴィッセル神戸。
まだ憶測の域を出ないが同クラブが元オランダ代表のヴェスレイ・スナイデル獲得に乗り出しているニュースが報じられた。

ヴィッセル神戸は既に今シーズン開幕前に元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキを獲得。
ワールドクラスのスーパースターを獲得した矢先のニュースである。

今回の記事では、このオランダ人が何者なのか。はたまたなぜヴィッセル神戸は彼を求めているのか。その辺りに着目したい。

稀代の10番、スナイデル

彼のプロキャリアはオランダが誇る名門・アヤックスから始まる。

2002年に18歳でデビューし、パスセンスの高さを見込まれ2年目にはレギュラーに定着。コンスタントに実績を積み重ね、在籍5年目でエースナンバーの10番を背負い大活躍をする。在籍最終年にはミッドフィルダーながら18得点を記録。フリーキックの精度が高まり攻撃性が増したのもこの頃である。

2007年にアヤックスでの実績が評価された彼が次のクラブに選んだのは、なんと世界最高峰の名門レアル・マドリード。
最初に与えられた背番号は23。これは当時まだ現役のスーパースター、元イングランド代表デヴィッド・ベッカムが着けていた番号であった点から、クラブからの期待もなかなかのものであった。

同クラブでもスキルにたがわぬ活躍を見せ、最終的に背番号も10番に変更。しかし負傷も多くクラブが期待するほどの結果では無かったのか、在籍2年目の2009年夏にマドリードを後にすることになる。

3つ目のクラブが、彼の1番シンボリックな時期であったかもしれない。世界的な名将、ジョゼ・モウリーニョが率いるインテル・ミラノへ移籍。彼はここでもエースナンバーである10番を背負い、移籍初年度でなんとクラブ初のセリエA、コッパ・イタリア、UEFAチャンピオンズリーグのトレブル(三冠)を達成する。
この頃は日本代表である長友佑都のインテルに移籍したばかりの時期でもあり、彼との交流が報道されたことで日本人にも名が知れるようになった。

その後、2012年にトルコの名門ガラタサライへ移籍。中堅からベテランとなる過程でも彼はここでも10番を背負って攻撃陣をけん引し、他の例に漏れずしっかりとタイトルを獲得している。そして同クラブではポドルスキともプレイしていた。

そして、2017年にフランスのニースに移籍。ここで神戸移籍の噂が出ることになったわけである。

https://twitter.com/sneijder101010/status/894990847317389312

オレンジ軍団としてのスナイデル

スナイデルの実績はオランダ代表の歴史に燦然と輝くものである。

出場キャップ数は2003年のポルトガル戦から始まり歴代最多の131試合。
同国の守護神で摩天楼と呼ばれたエドウィン・ファンデルサールの130試合を超える大台である。

2004年の欧州選手権から2014年のFIFAワールドカップまで各大会に3回連続で出場。
2010年のFIFAワールドカップ決勝ではスペインと歴史に残る死闘を演じた。
ただ、日本人にはグループリーグ第2戦で決められたゴールの方が印象的かもしれない。
とかく世界との差をまざまざと思い知らされるゴールであった。

なぜヴィッセル神戸に彼が必要なのか

ここまでの紹介で、クラブと代表における経歴で紛れもなくワールドクラスの選手であることは伝わったかと思う。

しかしなぜ既にワールドクラスのポドルスキがいる中で、ヴィッセル神戸は大きな買い物をするのか疑問に思うファンもいるかと思う。そこにはポドルスキの特性とチームにおける事情がある。

本来、ポドルスキのベストポジションはストライカーである。ドイツ代表で歴代3位の41得点を記録している点からもそこは明白である。しかし、加入後のヴィッセル神戸ではポドルスキを活かせるパサー不在な面が表面化している現状がある。

彼が全線で張っていても中盤からなかなかボールがこないので、必然的に彼もラインを下げてボールを貰いに行く必要性が出ている。トップ下も左サイドハーフもこなせる器用な選手なため中盤の選手としてもクオリティは高いのでしっかりと機能はする。そして気づけばゲームメーカーとなってしまっている。

現在のヴィッセル神戸は渡邉千真、田中順也、大森晃太郎、ハーフナー・マイクとトップでのアタッカー陣が多い中で、彼らにボールを供給できる選手が少ない。藤田直之、高橋秀人がボランチとして活躍こそしているがパサーであるかと言えば少しタイプが異なる。本来であればニウトンがその役を担えれば良いのだが、吉田監督体制になってからは出場機会が減少しており本調子ともいえない。

そこで白羽の矢が立ったのがスナイデル。国内にも有数のパサーはたくさんいるが、ヴィッセル神戸としてはより悲願のJ1制覇を目指す中で、彼を数年前から追いかけていたという。
そして、前述したようにポドルスキとはガラタサライ時代のチームメイトであり旧知の仲。2015〜16シーズンには共にクラブのタイトル獲得に貢献している。

https://twitter.com/sneijder101010/status/764584245545369604

ここまでの選手となると高額な違約金がネックとなるが、スナイデルが現在所属するニースとの契約は来夏に終了するため、そこで獲得できれば移籍金はゼロ円で済むと可能性もある。
最初に書いたようにまだまだ憶測の域を出ない話ではあるが、チームに足りないラストピースは本当にこの男かもしれない。今後の進展が楽しみである。

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