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見た目のサッカー:ユニフォームへのこだわり編

タカハラユウスケ

2017/07/06 17:15

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ずっとサッカー選手を描いてきたイラストレーターがサッカーを戦術や技術といった視点ではなく、
いち視聴者としてプレーヤーの「見た目」から個人的な見解でサッカーを語ります。

© タカハラ ユウスケ

ドイツ人はこだわらない

 日本人選手がビッグクラブに移籍する話が持ち上がるとワクワクする日本人は僕だけではないはずだ。
香川があの赤いシャツを着る…長友が青と黒のストライプを…本田が赤と黒のストライプの10番を…ここ数年で20年前では考えられなかった多くの夢を見させてもらってきた。いずれはえんじと青のストライプや白一色のユニフォームを纏ってピッチをかける日本人選手も出てくるのだろうか。

 ビッグクラブの伝統あるユニフォームの色や柄というのはそれを着るだけで強さを誇らしさを感じさせる。
歴史あるサッカーチームというのはそのユニフォームにも強いこだわりをもつからだ。
 例えばイタリア・セリエAではACミランやインテル、ユベントスはそれぞれロッソネロ(赤と黒)ネラッズーロ(黒と青)、ビアンコネロ(白と黒)と色で呼ばれるようにホームのユニフォームにマイナーチェンジはあるもののそれぞれのカラーの縦縞以外を採用したことはここ数十年ない。中堅チームであってもそれは変わらず、大きな理由なくメインの色や柄を変更するチームは殆どないのだ。
 
 サッカーの母国イングランドも同様、マンチェスターユナイテッドやリヴァプールが赤以外の色をメインで採用したホームユニフォームを採用することはない。スペインでもバルサがアスルグラナ(青とえんじ)でなくなることはないし、レアルマドリーが純白のユニフォームを放棄することは今後もないだろう。オランダやフランスの強豪でもそうだが、サッカークラブの歴史をファンはユニフォームに重ねる。それゆえユニフォームを愛し、伝統から逸脱したユニフォームデザインの変更には猛反発することもあるのだ。

 ところがサッカー大国の中で、ある国だけはそれにあまりこだわりを見せないリーグがある。
 それはドイツ・ブンデスリーガだ。

 ブンデスリーガの顔、バイエルン・ミュンヘンといえば世界でも五指に入るようなトップクラスの強豪だが、ここ数シーズンのユニフォームの移り変わりをご存知だろうか。最新の2017-2018シーズンは赤と白の縦縞、2015からの2シーズンは赤一色のユニフォームだったがその前は赤と青の縦縞、2008-2009には赤と白のボーダーを採用していたし、1997-1999のモデルは黒に近いホームユニフォームを採用したこともある。赤を基調にすることは一緒だが、それでも20年やそこらの間にここまで大胆にユニフォームの配色や柄を変更する強豪チームは非常に稀だ。
 
 その他にも細貝萌が所属したこともある強豪、バイエル・レバークーゼンも赤と黒のストライプであったりボーダーだったりたすき掛けであったり、赤一色であったり黒がメインになったり配色以外の柄に関してかなり柔軟にデザインを変えている。日本代表香川真司の所属するボルシア・ドルトムントも基本は黄色であるが、白や黒とのストライプを採用するシーズンもあった。

 中堅以下のチーム目を移しても来シーズンから鎌田大地の加入し、日本代表キャプテンの長谷部誠も所属するアイントラハト・フランクフルトは2シズーン続けての白ベースのユニフォームを発表しているが、その前のシーズンのホームユニフォームは黒、乾貴士が所属していたその前のシーズンは赤と黒とのストライプだった。VfLヴォルフスブルクもベースが緑であったり白であったりどれがホームユニフォームなのか一見してわからない仕上がりで視聴者を悩ませることが多い。ブンデスリーガは世界を見ても珍しいユニフォームがコロコロかわるリーグなのだ。

 ユニフォームの色やデザインに伝統や誇りを求めるイタリアやイングランドと違い、ドイツ人にとってはチームを判別するアイコンに過ぎないのかもしれない。クラブの伝統を象徴するものはまた別のところにあり、見た目に宿るわけではないというドイツ人の合理性が見える気がする。ユニフォームの移り変わりにも国の文化や人の気質が見える。であるとすれば、我が国日本はどうだろう?そんな視点で次のシーズンのユニフォーム発表を楽しんでみるのもサッカーの一つの楽しみ方かもしれない。

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