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テレビCMに登場したサッカー選手を覚えていますか?

扇ガ谷 道房

2017/07/04 12:01

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NEWS

多くのみなさんが殆ど毎日目にする機会の多いテレビ番組。NHK以外は、番組の合間に企業のCMが放映されます。日本のテレビCMは世界的に見ても質が高い事で有名です。
テレビCMには、製品やサービスと共に、多くの人気有名人が登場する事も楽しみの一つです。俳優、歌手の皆さんと共に、有名スポーツ選手も、テレビCMに登場する事の多い職種です。
スポーツ選手の中でも、サッカー選手は如何でしょうか?サッカー選手が登場するテレビCMを覚えておられますか?日本のテレビCMに登場したサッカー選手を、かいつまんで振り返ってみましょう。


by 101greatgoals

Jリーグ創世記の人気サッカー選手

  
日本において、テレビで放映される頻度の高いプロスポーツと言えば、プロ野球と相撲とゴルフがトップスリーと言えるのではないでしょうか。残念ながら、サッカーは日本代表戦を除くと、全国放送される機会は極めて少ないのが現状です。
  
世界で最も普及しているスポーツであるサッカーであっても、残念な事に日本においてはまだまだトップスリーの後塵を拝しているきらいがあります。必然的に、テレビCMにおいても、前述のトップスリー競技のプロアスリートの登場が多いと言えます。
  
Jリーグというプロのサッカーリーグが開始されたのは1993年の事です。創設当時は熱気があり、現在とは違ってテレビで多くのゲームが放映されていました。それまでサッカーのゲームを観た事が無かった方も、少しずつサッカーを目の当たりにする事が増えて行きました。
知られていなかったサッカー選手の顔と名前も、少しずつ認知される様になります。その中で、圧倒的に知名度を高めたのは、Jリーグ創設初年度の1stに優勝した鹿島アントラーズのアルシンド・サルトーリ元選手でした。
  
フラミンゴ、サントス、グレミオというブラジルの名門クラブを経て、ブラジルではペレさんに次ぐレジェンドであるジーコさんと共に、鹿島アントラーズに入団し、いきなり初戦から大活躍した選手です。
残念ながら得点王を獲得する事はできませんでしたが、1993年は22得点、1994年には28得点という実績が示す通り、ゴールを量産しました。
少し長髪ながら、頭のてっぺんは地肌が見えているという愛らしい容姿と、お茶目な性格と共に、テレビCMに起用されて、人気を博します。
総合毛髪企業のアデランスのCMが最も有名で、「アルシンドになっちゃうよ!」、「友達ならあたりまえ」というセリフは、流行語大賞にはノミネートされませんでしたが、とても流行りました。
   

 

やっぱりこの人!キング・カズ

どのスポーツ・カテゴリーにおいても、トップアスリートしての成績を残し、人気度が高い選手は、テレビCMに起用されます。
野球で言えばシアトル・マリナーズのイチロー選手、日本ハム・ファイターズの大谷翔平選手、テニスで言えば錦織圭選手、フィギュアスケートで言えば羽生結弦選手や浅田真央選手等が有名です。
 
Jリーガーと言えば、何と行ってもキング・カズこと三浦和知選手をおいて他ならないでしょう。
1993年のJリーグ創設から現在に至るまでの丸25年間Jリーガーとして活躍し(途中の海外移籍も含む)、しかも50歳で現役選手。人気、実力、記録、スター性、人柄、プロ意識、どれを採ってもJリーグ随一の選手です。
 
1993年のヴェルディ川崎在籍時代から、現在の横浜FCに至る過程で、数え切れない位のテレビCMに登場して来ました。日本を代表するプロサッカー選手ですから当然です。
 
現在放映されているのは、”ファイト一発!”で有名な大正製薬のリポビタンD。ダイハツのタント・カスタム。俳優の香川照之さんと対談しているキリン・ビバレッジのファイア。メンズエステのダンディハウス。
 
皆さんも必ずどれか観た事があるのではないかと思います。現役であっても、万が一引退しても、きっとこれからもテレビCMに登場し続けてくれる事でしょう。 


行こうぜ、ダンディハウス。

世界的に活躍したビッグネームの二人

キング・カズは残念ながらワールドカップに出場する事ができませんでしたが、既にワールドカップに出場し、海外のビッグ・クラブに移籍したこの二人を忘れる訳にはいきません。本田圭佑選手と中田英寿さんです。
 
本田選手は、名古屋グランパスからVVVフェンロ、チャスカ・モスクワを経て、先ごろまでセリエAのACミランに在籍していました。言わずと知れた現役日本代表の支柱的な存在です。
 
中田さんは、ベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)から、セリエAのペルージャ、ASローマ、パルマ、ボローニャ、フィオレンティーナ、そしてプレミアリーグのボルトンで活躍しました。今ではヨーロッパリーグのクラブ移籍が珍しくない時代になりましたが、中田選手はその先駆けと言える存在でした。
 
本田選手は、独特なファッション・センスとストイックなキャラクターが際立つ選手でもある事から、メディアの注目度が高い選手です。そんな本田選手のキャラクターをいち早く活用したのがアサヒ食品グループのミンティアのCMでした。”俺は持っている”というコピーは、本田選手が口にしそうな一言で、ミンティアを持っていると言う動作に懸けた上手なフレーズで有名になりました。
 
中田さんは、海外移籍した日本人選手の先駆けの選手で、本田選手とは違うストイックさとインテリジェンスを感じる魅力的な選手でした。起用されたテレビCMはキング・カズに次いで多いサッカー選手と言えます。日清食品、アサヒ飲料、スバル、キャノン、日本コカコーラ、トヨタ自動車、資生堂など、有名企業のテレビCMに数多く出演しました。
 
最近では、人気のテレビCMであるサッポロビールの生ビール黒ラベルの”大人エレベーター”シリーズ第27弾に登場して、「挑戦とは自己との対話」、「夢って何かできなさそうな事に対する言葉かなってイメージがあって、考えている事はできると思ってやってるので、夢と思ってやってない。」と、独特な言いまわしで、久々に中田ワールドを魅せつけてくれました。


by laughmaker333
  

クラブのメインスポンサーCMへの所属選手起用

Jリーグの各クラブにはそれぞれの歴史があります。日本リーグ時代の社会人チームを発祥とする場合もあれば、市民クラブが発祥の場合もあります。社会人チームを発祥とするクラブは、今でもクラブの親会社が社会人クラブ時代の企業である事が多いですし、大手企業がメインスポンサーとなっている場合があります。
 
必然的に、親会社やメインスポンサーにとって、所属クラブの選手をテレビCMに起用する事は、相乗効果を生みます。然しながら、不思議とこの関係性で選手がテレビCMに起用されるケースは多くはありません。やはりJリーグの認知度、所属選手の認知度が、広告的価値と見合っていない場合が殆どだからかもしれません。
 
例えば、川崎フロンターレの親会社である富士通のテレビCMに所属選手は起用されていませんし、大宮アルディージャの親会社であるNTTグループのテレビCMにも所属選手は起用されていません。
 
一方で、所属選手が起用されている場合は、企業が大企業であり、選手ビッグネームである場合に限られています。現在はジュビロ磐田所属ですが、中村俊輔選手が横浜F.マリノス時代に日産自動車のセレナのCMに登場していました。ボルシア・ドルトムントの香川真司選手は、Jリーグでの所属クラブであったセレッソ大阪の親会社であるヤンマーのCMに出演していました。然しこの様な例は極端に少ないのが現状です。
 
最近ではガンバ大阪の選手がスポンサーであるPanasonic社のWEBCMでキレのあるダンスを披露し話題になっております。
※実際は合成の映像だそうです。

外せない三大海外スター選手

Jリーガーのみならず、海外のスター選手も日本のテレビCMに起用されています。所謂世界三大スター選手を外す訳にはいきません。レアル・マドリッドのクリスチアーノ・ロナウド選手、FCバルセロナのリオネル・メッシ選手とネイマール選手です。
 
ロナウド選手はナイキとスポンサー契約をしている関係上、世界的にナイキのテレビCMに登場しています。引き締まった筋肉質のボディの持ち主である事から、現在日本では㈱MTGの腹筋EMS商品であるシックスパッドのテレビCMが有名です。
 
メッシ選手は、アンファーの男性洗顔料スカルプDのテレビCMに登場し、「メッシきもちいい~」という日本語のセリフがちょっと流行りました。
 
ネイマール選手は2013年4月から4年間パナソニックとグローバル広告出演契約を締結していましたので、テレビCMにも起用されていました。リオデジャネイロオリンピックの公式サプライヤーであるパナソニックが、ブラジル出身の世界的なサッカー選手であるネイマール選手と契約する事で、世界的戦略のプロモーションだったと思われます。パナソニックは傘下のガンバ大阪の選手を起用する事ではなく、よりビッグネームを起用する事で、世界的な需要拡大と知名度向上を図ったと言えます。
 
尚、ネイマール選手は、前出のスカルプDのシャンプーのテレビCMにも出演していました。

番外編・あの大スター選手が冗談のCMに

現役選手ではありませんが、レアル・マドリードの監督であるジネディーヌ・ジダン監督が、まだ現役選手だった時代には、日清食品のテレビCMに数多く出英していました。
中でも、2002年ワールドカップ日韓大会前に放映されたテレビCMでは、ジダンがじだんだ踏むという、ジョークの様な映像が人気を博しました。
 
カップヌードルを買うと、ワールドカップのチケットが当たるというキャンペーンのテレビCMで、ジダン監督がチケットに当選するものの、「これ、俺が出る試合だ。見れないじゃん!」とじだんだ踏んで残念がるというユーモラスな内容でした。
ご本人は意味がわかっていて出演したのか。。。
 

Jリーグ創設以来、多くのサッカー選手がテレビCMに登場していますが、他のスポーツ競技に比べると、露出数は決して多いとは言えません。
各企業の広告宣伝担当者の皆さん、是非もっとサッカー選手をテレビCMに起用して下さいね!お願い致します。

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