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サポーター指南書を片手に、ゴール裏の喜怒哀楽を謳歌しよう!漫画『サポルト!木更津女子サポ応援記』<高田桂氏インタビュー>

勝村大輔

2017/04/07 18:19

2017/04/08 12:55

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【サポルトとヴェルディのコラボ企画】

【サポルトとヴェルディのコラボ企画】

——天皇杯とジャイキリ(ジャイアントキリング)、水戸ホーリーホックとガルパン(ガールズ&パンツァー)のように、漫画とサッカー、そして地域とのタッグを考えたことはありますか?

(高田)木更津ではないけど、ヴェルディではもうやりました。「サポルト!木更津女子サポ応援記コラボ企画」というイベントです。昨年の9月のジェフ千葉戦に、サイン会と、PVをビジョンで流してもらうのと 単行本の販売と Tシャツとマフラー作ってそれの販売。女子サポってキーワードでやったので女子サポチケットみたいな応援講座をやったらしいですよ。僕はサイン会で見れなかったんですけど、コアサポの何人か呼んできて、ちゃんと講座をやったらしいですよ。それとは別に、ここ数年ずっとやっている『サポーター体験ゾーン』でも、去年から体験記念ポストカードを作ってそれを来てくれた人に配っていて、そのイラストを描いたりしました。

『サポーター体験ゾーン・体験記念ポストカード』

——グッズのデザインは高田さんがしたの!?めっちゃカッコイイです!

(高田)このデザインは、木更津FCののエンブレムをモチーフにしていて、こういうのがむしろやりたかった。自分がデザインしたいという欲求が昔からあったし、 漫画もユニフォームも表現のひとつなんですよね。もちろん仕事でもあるんですけど。

それで、せっかくなので、サポルトの舞台が木更津なので、ジェフ千葉戦にあてようと。それもあってスケジュールはタイトだったし、あまり準備する時間はなかったですけど。どうせやるならジェフ戦だろうって、結構巻きでやった覚えがありますね。試合は、1対1だったのかな。うちが早い時間に先制して、終了間際に追いつかれて、それを決めた選手が、木更津出身の吉田眞紀人選手だったりして。運命感じましたね。

——この日にかける想いが伝わってきますね〜。

(高田)当日は朝イチで木更津に行ってそこから味スタに行きました。(笑) 木更津コラボだったら、木更津から味スタに行くべきだろうと、わざわざ始発の高速バスに乗り込んで、新宿から木更津に向かい、木更津から味スタへ折り返したんです。普通に行ったら味スタまで30分もかからないですけど、この日は6時間かかりました。(笑)あの日は集大成みたいな日でしたよ。今年もやりたいと言ってくれてるので、もしかしたら出来るかもしれない。

——ハンパないヴェルディ愛ですね。

(高田)そう言われるとこそばゆいんですけど、元々こういうことをやりたかったんです。サポーターとして自分を何者かにしたいって欲求があった。例えばグッズのデザインだったり、自分に何か出来るかなってことを心のどこかでずっと思っていたのがようやく形になったかな。それが愛なんだと思う。

余裕がないJ2クラブだからこそ、自分たちがやらないとって話になりやすくなるし、規模が小さいクラブはそういうことになりやすい。うちは相当規模が小さいし観客も少ないので、自分たちのできる余地が沢山あるのは幸運なことなんです。

クラブに対しての不満はあるけど、それに対してまだ何もできていない。近所にFC東京、川崎フロンターレっていうものすごい良いお手本があるのに、全然学べてないし、足りないところはたくさんある。まずすべきなのは、東京ヴェルディと名乗ること。ヴェルディではなく東京ヴェルディと名乗る。地域への愛を示して、地域に積極的に絡んで行かないとダメ。東京のクラブだということを意識的に発信することが大切なんだと思う。

【サポルトに込めたメッセージ】

——改めてサポルトは、どんな人に読んでもらって、何を伝えたいですか?

(高田)一番はサポーターが読んで、こんなんじゃねぇよって言われないように心掛けている。サポーターのリアルを描こうとしてるわけではないんですけど、こんなサポーターはいないとか、俺たちがやってるのはこんなことじゃないって言われないようにしたいっていうのを心掛けている。サポーターに対して失礼のないように書きたいなと。幸い目に見える反響としてはよくぞ描いてくれたという声があるので、そこに関しては出来ているのかなという気がしてますね。

読んだらゴール裏のことが分かるよってわけではないですけど、ただ騒いでるだけでしょって人に対して、具体的なビジョンを与えることが出来れば成功したといえるのかな。結局集団で騒いでると人の塊としか見えない。でも一人一人に顔があって、それぞれの人生があるわけで、そういうことを切り取っていくだけでも相当面白い。

学生だった子が就職して、結婚して子供ができて、嫁さんに怯えながらたまに来るみたいな。家で風当たり強いんだろうなっていう感じって面白い。サポーターって選手より多彩なバックグランドあって楽しいんです。そういうところを読んでもらえればいいのかな。

——サポルトでは、応援される選手ではなく、応援するサポーターにスポットを当ててるじゃないですか。ボクの周りにもサポルトを読んだのをきっかけに、ゴール裏行ってみたいという声をよく聞きます。

(高田)それは有難いですね ゴール裏の人が自分たちを描いてくれるっていうのと同じくらいに ゴール裏に行ってみたくなりましたという感想はとても嬉しい。
ゴール裏って案外敷居が高いんですよ。それが低くなるというのは大きいですね。だから“サポーター体験ゾーン”を設置したりして、とにかく敷居を下げようとしている。そういう仲間の姿勢も見てるし、そういう意味では、自分のところのゴール裏の反映であるので、こうあるべきっていうことをあまり押し付けちゃいけないなっていう考え方をもったのは、ヴェルディのゴール裏の仲間がいるからなのかな。

だから、サポルトに登場する3人の女の子のキャラクターに自分を投影しているんだと思います。自分が見て感じたこと、その体験をしてもらってるのが真ん中の主人公の女の子(ムー子)で、両脇(風夏とあゆみ)は自分の理想形なんです。自分は結局サポーター団体には入らなかったんですけど 団体に入って毎試合楽しくやってるっていう人生が有り得たとしたらそれは理想だったんだろうなって。もう一つは、もっともっと前のめりに楽しめたかもしれない人生もあったかもしれないって思ってる。サポルトがそのきっかけになれば嬉しいですね。

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Jリーグを盛り上げたい。日本代表にもっと強くなってほしい。もしそう望むのであれば、もっともっと、サッカーを楽しむ人が増えること、そして、願わくば、その一人一人に愛するクラブがあることではないだろうか。

愛するクラブのために、全身全霊をささげることを厭わない。そんな彼らサポーターが詰めかけるゴール裏は、一見、排他的な空気に包まれているように感じるかもしれない。それは、ゴール裏を一つの塊だと認識しているから。「サポルト」で描かれているのは、主人公「ムー子」をはじめとする一個人であり、彼女らを取り巻く人間模様、そこにあるリアリティーである。

ぜひ、この指南書を手に入れてほしい。そして、一刻も早くゴール裏へ駆けつけてほしい。そして、そこから沸き起こる喜怒哀楽を謳歌しよう。

■ 本インタビューの取材後記はインタビュアーの勝村大輔氏のサイトでご覧いただけます。

<サポルト!木更津女子サポ応援記>

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